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2007年10月4日

職業訓練


ハローワークでは職業訓練の斡旋も行っている(「公共職業訓練」と言う)。ハローワークが専門学校、都道府県立の職業訓練校、障害者職業能力開発センター(地域によって名称は異なる)などに職業訓練の実施を委託し、先述の訓練施設において一定の職業能力を身につけてもらった上で就職を促進しようとするものである。受講料は無料(国が負担)、ただし、教科書代などの実費は受講生が負担すべきものとされる。雇用保険受給中の者(離職時において65歳以上の者や、「特例」受給資格者を除く)がハローワークの「受講指示」を受けて職業訓練を受講する場合、受給日数の延長や交通費(通所手当)、日当(受講手当)の支給がなされる。職業訓練の期間は、職種などによって異なるが、数日から最高2年である。職業訓練は、あくまで職業に就くための訓練であるがゆえ、重度の障害などの理由により、おおよそいかなる職業にも就き得ない者に対しては職業訓練の受講斡旋はなされない。したがって、職業訓練を受けるための要件として、「介助者の手を借りることなく身の回りのことを行うことができ、かつ、自力通学が可能な者。」という要件をクリアしている事が必要である。(障害者訓練についてこういった事がしばしば問題となる)。

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雇用保険

ハローワークでは雇用保険事務も取り扱っている。雇用保険の受給を行うにあたっては雇用保険法の規定によりハローワークへの求職申し込みが義務付けられ、受給中の期間においてはハローワークが行うところの職業指導を受けるものとされる。

「職業指導」と言っても、特定の求人への応募を強制されたり、ハローワークが行う職業セミナーに出席する事を義務づけられる事はないが、自己の希望する労働条件を申告する事が求められ、職業相談を受ける事を勧奨されたり職業セミナーの案内文書が郵送される事がある。
雇用保険は、労働能力を有する者に対して行われる給付である。労働能力を有するものが、積極的に職業に就こうとする事なくだらだらと雇用保険金を受給し続ける事は社会的に好ましい姿とは言えない。そのような意味から、積極的に雇用保険金(基本手当)を受けてもらうという意味での「受給者サービス向上」が取り沙汰される事はない。むしろ、「雇用保険金(基本手当)を受けさせる事なく雇用保険受給者の早期再就職をいかに図るか」がハローワークに課された行政目標とされている。ただ、現実問題として、退職すれば無条件に雇用保険金がもらえると誤解している来所者が少なからず存在する。

斡旋とその適合性について

求人者に対するサービスとして求人者が必要とする職業能力を持った人材を、求職者に対するサービスとして求職者が持っている職業能力を活かし得る事業所への就職を斡旋(「適格紹介」、「マッチング」)することが理想とされる。採用選考に対しては求人者には「採用の自由」が存在し、求職者には「職業選択の自由」が存在する。このような理念から、ハローワークとしては応募の機会を設定すれば足り、仮に、自己にとって「適格でない」求人に応募しようとする場合であっても、通常、職業紹介自体を拒否される事はない。国が行う職業紹介としての理念ゆえか、単にハローワーク職員の定員が削減され(ここ数年は毎年全国で100人単位で削減)ており業務運営の余裕が無いためなのかは不明であるが、先述の「適格紹介」や「マッチング」機能は高いとはいえず、「求人・求職の橋渡ししか行なっていない」と批判される一面もある。

ちなみに、民間企業が行う職業紹介は、求職者の希望に叶うところであるかどうかはではなく、求人企業にとって「適格」と判断される「儲かる」求職者しか斡旋せず、儲からない求職者は適当にあしらい、相手にしないのが通例である。

法律上の矛盾と最近の法的対応

ハローワークの存在意義は、日本国憲法に定める勤労の義務や権利(具体的に全国一律)の平等という要請を具体化したものである。そのため、ハローワークは法人や個人事業主等から求人を申し込まれ、提出を受けると、その仕事が法律に違反する内容やハローワークの求人票の書式に沿っていないという特別な事情が無い限り、受理しなければならないのである。しかし、法人事業所などの社会保険強制適用事業所が健康保険や厚生年金保険に加入していないという法律に違反している事業所であり、その求人の条件(時間等)が社会保険に加入する事が求められているのに加入していない場合等でも、受理をして、求人票左中央の加入保険の欄の『健康』『厚生』の文字のところに二重線『=』をひいて公開しているという大きな矛盾も抱えている。平成17年度より、同じ厚生労働省所管の社会保険事務所への通告制度が始まり、加入が義務づけられている事業所が厚生年金保険への加入指導に従わない場合には、その事業所の求人の公開を取り消し、あるいは公開保留にするという措置が取られている。補足として、雇用(失業)保険はハローワークの管轄であるため、雇用保険未加入の事業所が求人をハローワークで出す場合、一つの求人につき一回目は受理はするが、2,3ヵ月後の求人の更新は雇用保険未加入の場合、更新出来ない。

ネットワーク対応

2004年度のハローワークのコンピュータシステムの一新により、求人票の情報も改善を見た。旧システムの求人票では、雇用形態の欄が『常用』、『パート』、『臨時』の三種類しかなく、『常用』と記載する求人であっても、正社員とは限らず、契約社員の場合も多々見受けられたため、多様化する雇用形態や雇用情勢に十分に対応出来なかった(事実、旧システムにおいては、雇用予定期間が4ヶ月以内はフルタイムの勤務、パートタイムの勤務に関わらず全て『臨時』と表記し、4ヶ月を超えるものでもフルタイム勤務の場合『常用』、パートタイム勤務の場合『パート』と表記していたため、雇用形態の識別が難しかった)。新システムによりその問題も解決された他、ハローワークのネットワーク端末の画面で新たに求人票が表示されるようになり、わざわざ旧システムのように、詳細を知るためにプリントアウトする必要が無くなり、環境にも優しくなっている。
あまり一般的に周知がされていない事であるが、日本全国どこのハローワークにおいても、オンラインで他のハローワークで受理した求人・求職情報を閲覧する事が可能である(「総合的雇用情報システム」と言う)。例えば、沖縄のハローワークで、東京や北海道のハローワークで受理した求人・求職情報をオンラインで検索・閲覧するといった事も可能である(端的には、U・I・Jターンを想定した検索も可能)。ハローワークが受理した求人情報のうち、求人事業所が公開を承諾したものについては、インターネットで求人情報を検索する事も可能である。
ハローワークインターネットサービス http://www.hellowork.go.jp/
高等学校新卒者を対象とした求人情報についても全国ネットワークが組まれており、日本全国の高校の進路指導部において日本全国の高校新卒者を対象とした求人情報を閲覧する事が可能である。
高卒就職情報WEB提供サービス https://job.koukou.gakusei.go.jp/
雇用保険についても全国ネットワークが組まれており、日本全国どこのハローワークにおいても雇用保険加入記録・受給記録をオンラインで参照する事が可能である(「雇用保険トータルシステム」という。NTTデータがシステムの管理運営を請け負っている)。先述の「総合的雇用情報システム」と「雇用保険トータルシステム」はお互いに内部でリンクされており、職業紹介業務と雇用保険業務は一体のものとしての運用がなされている。

求人者の詳細について

ハローワークの求人票には様々な情報が集約されている。事業所所在地は基本的に営業の中心となる場所が記載される。
求人票中央上の欄は就業場所が記載される。仮に派遣労働者や請負労働者を募集する求人の場合、事業所欄は派遣元の企業(事業所)とその所在地が記載され、就業場所に派遣先の事業所と所在地が記載される。

求人サービスの詳細の例

ハローワークの扱う求人は、正社員求人、パート求人(フルタイムパート、学生長期アルバイトを含む)、臨時雇用求人(一日2,3時間程度から8時間労働、学生短期アルバイトを含む)まで全ての雇用形態を網羅している。全ての求人に番号を下記のように設けている。

求人番号
○○○○○-●●●●●●●●
最初の『○』の5桁が求人を受理した安定所の通し番号であり、『-』以降の『●』の番号が求人個別識別番号である。(『●』の番号の最後の下二桁は、古いもので『41』、新しいもので『51』となっている。2007年から『71』となる。)この求人番号により、大体の就業場所を推測できる。ただし例外として、その事業所の規模や本店(本社)所在地の事情で、東北地方の安定所で受理した求人内容が、中部地方での勤務を指定する場合もある。あるいは、東京に本店(本社)のある非常に大きな企業が、その企業の大量の全国の求人を、東京の本店所在地の所轄安定所(代表例・飯田橋:千代田区や中央区、文京区といった、日本を代表する超大手企業を含む多数の企業の本社が集中する地域を管轄している。他には新宿(新宿区・中野区・杉並区)や池袋(豊島区・板橋区・練馬区)、品川(港区・品川区)あたり)に一括提出する事もありうる。

「ハローワーク」

求職者には就職(転職)についての相談・指導、適性や希望にあった職場への職業紹介、雇用保険の受給手続きを、雇用主には雇用に関する国の助成金・補助金の申請窓口業務や、求人の受理などのサービスを提供する。公共職業安定所は、取締、規制は業務としていない。

高等学校や中学校は、所轄の公共職業安定所に届け出ることにより公共職業安定所の業務を分担する(または、無料職業紹介事業を行う)ことができるものとされる(職業安定法第27条、33条2項)。

ただし、高等学校等が扱う求人は公共職業安定所が受理したものしか取り扱うことが出来ず、かつ、職業紹介事業を行うに際して公共職業安定所に対し協力・報告等をおこなわなければならない。中学校については、公共職業安定所が直接、求人の受理、職業相談、職業紹介を行い(すなわち、中学校が求人を受理し、又は、紹介状を発行する事はない)、中学校は公共職業安定所が行う職業紹介業務に協力することとなっている。

大学等の高等教育機関については、所轄の公共職業安定所に届け出ることにより無料職業紹介事業を行うことができる(職業安定法第33条2項)。

職業安定法により、民間・国を問わず、求職者から手数料・紹介料を徴収することは禁じられている(一部例外規定あり)。民間有料職業紹介事業者は、求人者からは受付手数料と紹介料を徴収し、これを主な収入源としている。

従来は、「職安」あるいは「安定所」という略称が広く使われていたが、1990年頃からは、一般公募で選定された「ハローワーク」という呼称が主に用いられるようになっている。
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